オーガニックの種でお醤油作り☆Seeds of Lifeの思い

春は仕込みの季節。

大豆を使ってお味噌の仕込みは人気ですが

せっかくならお醤油もと参加してきたのが

こちら種の会。


お醤油作りの先生は

普段は富士山麓で百の仕事

百姓をやられているなごみ農園さん。


はるばる東京まで来ることは滅多にないそうで

ありがとうございます!



薪割りからスタート。

循環がテーマなので、ここで割った薪を、

来年度また大豆を蒸すのに使うのだそう。



材料は全て準備してくださっていて

私たちは計量から。



お醤油作りに必要なものは

酵母以外では、大豆、小麦、塩、水、の四つ。

とてもシンプルです。



仕込み完了ですが、ここで衝撃の事実を知りました。

なんと、お醤油は毎日空気を入れ替えて

攪拌が必要なのだそう。


また菌が生きているので

温度管理も大事で、真冬は暖かい部屋に移したり

真夏は35°を超えるような高温な場所に放置しないことも大事。

お醤油って手間暇かかっているのですね。



ひと仕事終えたあとはおやつで休憩。

サンノハチさんの古代小麦のロールケーキが

とっても美味しかったです。




お醤油作りの他に楽しみにしていたのは

Seeds of life 代表のジョン・ムーアさんのお話会。


パタゴニアの日本支社長もされていた方で

アイルランドのご出身ですが、はるばる日本で

こうした活動をされている背景が気になっていました。



実はジョンさんは4才の時に交通事故にあい

お医者さんから、この子はもう歩けませんと

言われてしまいました。


それを聞いたおばあさんが

「ふざけるな!そんなわけあるかい!」

という感じで(イメージです)

自宅にジョンさんを連れて帰り

一緒に暮らし始めます。


4才って何にでも興味を持つ年頃ですよね。

ジョンさんは遊べないし暇だし

少しずつおばあさんの庭仕事に興味を持ち

気づいたらお手伝い出来るほど動き回れるようになったのだそう。


そのおばあさんがジョンさんにとってはもちろん

ご近所でもヒーロー的存在で


オーガニックと話題になるずっと前から

自分のお庭で種から育てた食べ物で生活し

不調を訴えてやってくるご近所さんにはハーブを処方をし

みんな元気になっていったそう。


ジョンさんはお話会の間ずっとパッションに溢れていて

そのエネルギーはおばあさん譲りなのかなと思いました。



そうして種から育てたもので

本当の栄養を得て元気になったジョンさん。

日本の食を心配し、Seeds of life を立ち上げました。


日本に限りませんが、

美味しさのために品種改良された種から出来たものは

野生のものよりも栄養面では劣ってしまうこともあります。


Seeds of life ではそうした研究もされていて

公開されたものは見つけられなかったのですが

例えばお店に並ぶフジリンゴと

野生のヤマリンゴを比べると

ヤマリンゴの方が何倍も栄養価があるのだそう。


工業化された農業で栄養低下を招いているだけで

里山を活用して本来の栄養ある食べ物が得られれば

世界的な食糧不足は解決できるはずだと。

とても興味深いです。



この考えをベースに、地元で栄養経済を回そう!

と呼びかけているジョンさんですが

現場では中々大変なこともあるそうで

その原因が、人間のエゴであると言います。


様々なリーダーのタイプがありますが

左側の三角形の頂点にいるような人は

考え方が凝り固まっていて(Fixed)

自分が決めたのだから従うべきだと考える(EGO)

そのようなリーダーでは現状を変えていくのは難しい。


一方で工業型農業をしていた方でも

人の意見を聞くことができ(Open)

自分だけではなく全体を見渡して判断出来れば(ECO)

オーガナイザーとして、状況を良い方向に変えていける。


農業に限りませんが、特にこれからの時代は

オーガナイズの力が求められそうだと思いました。



大充実のジョンさんのお話会を終えて
会場の出店を見て回ると
オーガニックのお野菜だったり



国産の粒マスタード



レインブラントティーという和紅茶専門店から

無農薬栽培のお茶で作られたチャイなど

嬉しいラインナップが揃っていました。



お醤油を持って帰るのもあり
お土産は厳選して、五穀米にしました。


菜の花のプレゼントも粋ですね。


東京以外でもSeeds of lifeの活動は盛んなので

機会を見つけてまた足を運びたいと思います。